自動車不正リポート

社員の「不正の訴え」をことごとく無視した三菱自

編集部
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三菱自動車本社=2016年5月12日、望月亮一撮影
三菱自動車本社=2016年5月12日、望月亮一撮影

燃費不正・調査報告書を読み解く(4)

 三菱自動車は1991年以降、燃費データのもとになる走行抵抗値を、法規とは異なる高速惰行法と呼ばれる方法で測定していた。この間、何人かの社員がこのやり方を問題視したが、幹部は放置し、今回の不正発覚まで続けられた。不正が25年間放置された経緯を、特別調査委員会が8月2日に公表した調査報告書で見てみよう。

 報告書のなかで、最初にこの件をおかしいと感じ、動いたのは2001年に三菱自動車の性能実験部のグループ長になった社員だった。このグループ長は、もともと高速惰行法による測定を疑問に感じていたことから、部下に、高速惰行法と、法規で定められた「惰行法」と呼ばれる方法の得られる走行抵抗値の差を検証するよう命じた。その結果、差が5%以内との結果が出た。グループ長は小さな差と考え、是正に動かなかった。

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編集部

長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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