海外特派員リポート

「ゾンビ企業」を一掃できない中国・過剰設備の深刻度

赤間清広・毎日新聞経済部記者
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G20財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後会見で「過剰生産」が取り上げられた背景を説明する麻生太郎財務相(左)=中国四川省成都で2016年7月24日、赤間清広撮影
G20財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後会見で「過剰生産」が取り上げられた背景を説明する麻生太郎財務相(左)=中国四川省成都で2016年7月24日、赤間清広撮影

 中国・成都で7月23、24日に開かれた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議。最終日に発表された共同声明に、気になる一文が挿入されていた。

 「一部の産業における過剰生産能力を含めた構造問題が、世界経済の弱い回復と市場の需要の落ち込みによって悪化し、貿易と労働者に負の影響を与えている」

 回りくどい表現だが、実際の需要を大幅に上回る「生産能力」を放置すれば、世界経済にとってマイナスになるとの警鐘だ。財務相・中央銀行総裁会議で、個別の産業問題が声明に書き込まれるのは異例だ。

 声明はさらにこう続く。「鉄鋼及びその他の産業における過剰生産能力が、共同の対応を必要とする世界的課題だと認識する」「政府または政府支援の機関による補助金その他の支援措置が市場のゆがみを引き起こしている」

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赤間清広

毎日新聞経済部記者

 1974年、仙台市生まれ。宮城県の地元紙記者を経て2004年に毎日新聞社に入社。気仙沼通信部、仙台支局を経て06年から東京本社経済部。霞が関や日銀、民間企業などを担当し、16年4月から中国総局(北京)。20年秋に帰国後は財務省を担当しながら、面白い経済ニュースを発掘中。