大河ドラマ「真田丸」で小日向文世さんが演じた豊臣秀吉=NHK提供
大河ドラマ「真田丸」で小日向文世さんが演じた豊臣秀吉=NHK提供

社会・カルチャー戦国武将の危機管理

「年貢減免、すき・くわ付与」で百姓離散を防いだ秀吉

小和田哲男 / 静岡大学名誉教授

 戦いがあったあと、勝った側が攻め取った場所をどう支配していったかは、危機管理の面からも注目される。手にした土地は、家が焼かれ、人は殺され、田畑は荒らされた状態だったからである。ここでは、荒廃した合戦後の町や村の復興に手腕を発揮した羽柴秀吉を例にみていくことにしたい。

 秀吉がまだ織田信長の一部将だった時代、中国方面軍司令官として対毛利との戦いでいくつもの城攻めを行っていた。中でも、後年、秀吉自身が「三木の干殺(ほしごろ)し」といった播磨三木城攻めは壮絶な戦いとして知られている。

 三木城攻めは、天正6年(1578年)から同8年まで、およそ2年近くの長期戦で、秀吉得意の兵糧攻めで…

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小和田哲男

小和田哲男

静岡大学名誉教授

戦国大名・今川氏のお膝元で、徳川家康の隠居先でもあった静岡市で1944年に生まれる。72年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は日本中世史。戦国時代史研究の第一人者として知られ、歴史番組でおなじみの顔。趣味は「城めぐり」で、公益財団法人「日本城郭協会」の理事長も務める。主な著書に「戦国の群像」(2009年、学研新書)、「黒田官兵衛 智謀の戦国軍師」(13年、平凡社新書)。公式サイト https://office-owada.com

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