高齢化時代の相続税対策

金融危機で目算が外れた「相続対策ローン」の後始末

広田龍介・税理士
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 東京都渋谷区内の自宅に住むAさん(85)は、10年ほど前に妻が他界した。子供は、長男(58)と次男(52)の2人。長男は独身で、次男は結婚しているが、子供はいない。2人とも社会人として自立している。

 Aさんは10年ほど前、自宅と隣接する駐車場合わせて825平方メートル(250坪)の土地に、銀行から10億円程度の借り入れをして賃貸マンションを建築した。相続税対策が目的だった。

 当時の試算では、家賃収入が安定しており、借入金の元利返済はまったく問題ないはずだった。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。