
変化する葬祭ビジネス(1)
お盆休みに帰省して、先祖の墓参りをした人も多いだろう。ただ近年、そうした風習も徐々に薄れつつあるとも言われる。それは単純に「日本人の情が薄れてきた」と嘆くだけの問題ではないようだ。葬祭ビジネスと関連産業の動向から見える人口減少と市場の変化を探った。
トランクルームに置き去りにされる遺骨
この10年ほどの間に、フランチャイズチェーンも含めて貸倉庫店が首都圏だけではなく、全国の都市部で急増している。
最近の貸倉庫店は、利用者が自宅に収納しきれない荷物などの保管場所とする「トランクルーム」と呼ばれる1〜2畳程度の省スペースのものが中心で、個人客が多い。業界大手の株式会社キュラーズが2015年に発表した資料によると、14年のトランクルームの市場規模は523億円。この6年間で1.8倍(08年比)も成長した。市場全体は毎年約10%の成長を続けている。
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