
休日に友人宅に招かれ、「このマンションでいいんだよな」と建物に入る。集合郵便受けで名前を確認……と思ったら、名前が出ていない。他の号室もすべて名前なし。このマンション、人が住んでいるのかな、と不安になった経験はないだろうか。
「表札を表に出さない」。これは、21世紀に入ったあたりから広がり始めた傾向だ。名前を表に出さない傾向は現在、さらに広がりをみせているが、果たして問題はないのだろうか。
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櫻井幸雄
住宅ジャーナリスト
1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。