スキル・キャリアキャリアセンター ここだけの話!?

「新卒一括採用が変わり始めた」就活戦線に変化の兆し

都内・某共学大進路指導担当

 9月も中旬になると後期の授業が始まるが、進路が決まらない就活生は、内定獲得に向けて試練の日々が続く。

 すでに就職が決まっている同級生は、友達同士で海外旅行に出かけ、フェイスブックなどに楽しそうな表情の写真を載せている。それらを見て、気持ちが落ち込みそうになることもあるが、ここが頑張りどころだ。

 こうした就活生の相談に乗りながら、大学の就活支援担当職員は、外部のセミナーに参加している。大学が夏休みということもあり、8月、9月に行われることが多い。そこでは、今年の就職活動の特徴やその対策などがテーマとなり、また、他の大学の職員との情報交換の場にもなっている。

 例えば、ある就職情報会社が8月に開催したセミナーでは、長年、採用・選考、就職活動を分析してきた講師が「今年のキーワードは『柔軟化』である」と解説した。

柔軟、柔軟、また柔軟

 具体的には、採用時期が柔軟化し、採用人数が柔軟化し、採用対象が柔軟化し、経団連の指針が柔軟化したという。「柔軟化」とは、言い換えると、ルールや規範が守られなくなり、「なんでもあり」になった、ということらしい。

 採用時期と経団連指針の柔軟化は、3年生の3月の説明会解禁、4年生の6月の選考開始というスケジュールを守らない企業があり、また、秋採用や通年採用も増えている。採用人数の柔軟化は、採用計画数を明確にせず、定員を設けない採用をしている企業が増えた。採用対象の柔軟化は、春の新卒の一括採用だけでなく、既卒や、中途採用に選択肢を広げる企業が目立つ。

 これらの指摘には「なるほど」と思う部分も多い。私たちが日常感じていることと、大きな隔たりはない。そして、企業が柔軟路線で来るなら、大学や就活生も柔軟に対抗するしかない。中には海外での留学から帰った直後に就活を始める学生もおり、こうした動きは歓迎すべきことでもある。

 9月に入って、ある報道機関が開催したセミナーのタイトルは「就職活動生を持つ親御様向けセミナー」だった。「親御様向け」とうたってはいるが、大学にも案内が来る。私たち就活支援を担当する職員は、保護者の相談に応じることもあるからだ。

 「就活生の親が今、知っておくべきこと」と題した講演では、「親世代の就活の常識(価値観)はもはや通用しません」という内容だった。「昔の常識にとらわれて無理難題を自分の子供に押し付けないように」ということのようだ。

 夏は大学職員が勉強する時期でもある。

    ◇    ◇

 キャリアセンターは、大学生の就職活動を支援する学内組織です。キャリアセンターのベテラン職員が、学生の悩みや就活戦線の動きをつづります。毎週水曜日に掲載します。

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都内・某共学大進路指導担当

都内・某共学大進路指導担当

東京都内の共学の大学の「キャリアセンター」に勤めるベテラン大学職員。大学生の就職活動の支援や、進路指導を担当している。

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