海外特派員リポート

対米蜜月と対日強硬を演出した中国G20は成功したか

赤間清広・毎日新聞経済部記者
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会談前に握手を交わす安倍晋三首相(左)と中国の習近平国家主席=2016年9月5日(代表撮影・共同)
会談前に握手を交わす安倍晋三首相(左)と中国の習近平国家主席=2016年9月5日(代表撮影・共同)

 中国・杭州(浙江省)で9月4〜5日に開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議では、中国が自らの存在感のアピールに腐心した様がさまざまな場面で見て取れた。

 それが際だった舞台が、首脳会議の合間を縫って断続的に開かれた各国首脳との個別会談だった。

 習主席はG20開幕前日の3日、米国のオバマ大統領と共同で地球温暖化防止に向けた国際的な新しい枠組み「パリ協定」への批准を表明。その後、夕食を含め約4時間にわたり意見交換した。

 G20に先立ち、米中の「蜜月」を強調することで、中国が米国とともに世界経済や環境問題の解決に主導役な役割を果たしていく「責任ある大国」であることを印象づける戦略だ。

 一方、関係がぎくしゃくする安倍晋三首相との会談はG20閉幕後に回された。「首脳会談」というカードをちらつかせることで、G20の場で日本側が中国批判を繰り返す事態を牽制する狙いがあるとみられる。

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赤間清広

毎日新聞経済部記者

 1974年、仙台市生まれ。宮城県の地元紙記者を経て2004年に毎日新聞社に入社。気仙沼通信部、仙台支局を経て06年から東京本社経済部。霞が関や日銀、民間企業などを担当し、16年4月から中国総局(北京)。20年秋に帰国後は財務省を担当しながら、面白い経済ニュースを発掘中。