
リオデジャネイロ五輪が終わり、次は2020年の第32回夏季五輪東京大会だ。
前回、東京大会(第18回)が開かれたのは1964年。その前第17回大会はイタリアのローマで行われた。その閉会式は今よりずっと簡素で、引き継ぎのセレモニーで五輪旗が渡され、モノクロ式電光掲示板に「TOKYO」の文字が描き出された程度だった。しかし、それ以降の4年間、日本中が感動と期待に震え、五輪熱気は年ごとに過熱していった。
東京五輪開催時に小学5年生だった私は、当時、首都圏に渦巻いていた異様なほどの熱気を今もよく覚えている。東海道新幹線が開業し、羽田空港と浜松町を結ぶ東京モノレールも開業。首都高速道路が建設され、東京メトロ日比谷線など地下鉄が開業、そして大型ホテルの開業も相次いだ。
この記事は有料記事です。
残り2022文字(全文2355文字)
投稿にはログインが必要です。
櫻井幸雄
住宅ジャーナリスト
1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。
注目コンテンツ