自動車不正リポート

国交省の「指示」を完全無視した三菱自動車の厚顔

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三菱自動車・岡崎工場の生産ラインで車体を組み立てる作業員=2014年6月、和田憲二撮影
三菱自動車・岡崎工場の生産ラインで車体を組み立てる作業員=2014年6月、和田憲二撮影

 国土交通省は9月15日、三菱自動車の益子修会長兼社長を国交省に呼び、驚くべき内容の文書を手渡した。何が「驚くべき内容」なのか。三菱自動車に対して「常軌を逸する事態」「憂慮を禁じ得ない」といった、役所が普通は使わない言葉を並べて、激しく弾劾したのだ。

 国交省が出したのは「三菱自動車への立ち入り検査結果について」と題する自動車局名の文書。そして、検査結果を踏まえた「燃費・排出ガス試験に係る不正行為への対応について」と題する石井啓一国交相名の文書だ。いったい三菱自動車は何をしていたのか。文書の中身を報告する。

 まず、時計の針を3週間余りさかのぼらせる。8月30日、国交省は三菱自動車に対し、販売中の8車種の販売を自粛するよう指示した。RVR、ミラージュ、パジェロ、アウトランダーPHEVなどである。

 4月に三菱自動車の軽自動車で燃費偽装が発覚した。調査中に、燃費値算出のもとになる走行抵抗値について、軽以外の車種でも法令で定められていない方法で測定していたことがわかった。このため、三菱自動車は法令に沿った方法で再計測したとして国交省に燃費値を提出した。国交省が確認すると、この再測定でも不正が判明し、三菱自動車に販売自粛を指示したのだ。

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長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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