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「あなたはいくらもらってる?」平均賃金と比べると

神田靖美・リザルト株式会社代表取締役
労使交渉の回答状況をまとめたボード=2016年3月16日、森田剛史撮影
労使交渉の回答状況をまとめたボード=2016年3月16日、森田剛史撮影

 日本では、賃金を決める際に最も重視されるのが「年齢」と「役職」です。また、働く人には、たとえ同じ仕事をしていても「会社ごとに労働条件が異なり、給与額も違うのは当然」という認識があります。同業でも、各社の給与額にはばらつきがあるのです。

 諸外国には職種ごとに賃金相場があり、企業もそれを重視して賃金を決めます。また欧米企業では、「営業の係長は5等級、庶務の係長は6等級」などと、同じ役職でも職種で賃金に差をつけるのが一般的です。

 日本で賃金の話題が取り上げられるのは、春闘などのニュースが報じられる時でしょう。春闘では、労使が昇給や賞与額を交渉しますが、争点の一つに「賃金カーブ」があります。年齢を横軸、賃金を縦軸にとった折れ線グラフです。

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リザルト株式会社代表取締役

1961年生まれ。上智大学経済学部卒業後、賃金管理研究所を経て2006年に独立。著書に「スリーステップ式だから成果主義賃金を正しく導入する本」(あさ出版)、「社長・役員の報酬・賞与・退職金」(共著、日本実業出版社)など。日本賃金学会会員。早稲田大学大学院商学研究科MBAコース修了。