東大本郷キャンパス内の三四郎池
東大本郷キャンパス内の三四郎池

社会・カルチャー青春小説の系譜

近代的自我で世界を凝視した三四郎、そして漱石

鶴谷真 / 毎日新聞学芸部記者

 何を今さらと言われてしまいそうだが、文豪・夏目漱石(1867〜1916年)の「三四郎」である。

 熊本の高等学校(旧制第五高等学校、現・熊本大学)を卒業して、東京帝国大学(今の東京大学)に入学した小川三四郎の恋愛を主軸にした物語。若い友情や勉学への迷いも書き込まれた、青春小説の先駆的存在だ。1908(明治41)年に発表された。私は最初にいつ読んだかも忘れていたが、改めて接してみた本作の世界は、複雑隠微だった。

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鶴谷真

鶴谷真

毎日新聞学芸部記者

1974年、神戸市出身。2002年毎日新聞社に入社し、岡山支局、京都支局を経て08年に大阪本社学芸部。13年秋から東京本社学芸部。文学を担当している。

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