東大本郷キャンパス内の三四郎池
東大本郷キャンパス内の三四郎池

社会・カルチャー青春小説の系譜

近代的自我で世界を凝視した三四郎、そして漱石

鶴谷真 / 毎日新聞学芸部記者

 何を今さらと言われてしまいそうだが、文豪・夏目漱石(1867〜1916年)の「三四郎」である。

 熊本の高等学校(旧制第五高等学校、現・熊本大学)を卒業して、東京帝国大学(今の東京大学)に入学した小川三四郎の恋愛を主軸にした物語。若い友情や勉学への迷いも書き込まれた、青春小説の先駆的存在だ。1908(明治41)年に発表された。私は最初にいつ読んだかも忘れていたが、改めて接してみた本作の世界は、複雑隠微だった。

この記事は有料記事です。

残り1332文字(全文1538文字)

鶴谷真

鶴谷真

毎日新聞学芸部記者

1974年、神戸市出身。2002年毎日新聞社に入社し、岡山支局、京都支局を経て08年に大阪本社学芸部。13年秋から東京本社学芸部。文学を担当している。

イチ押しコラム

知ってトクするモバイルライフ
手のひらにしっかり収まる「アクオスR2コンパクト」。発売は1月

日本人の好みに応えたシャープ・アクオス小型スマホ

 シャープが、小型スマホの「アクオスR2コンパクト」を開発。ソフトバンクから2019年1月に発売されるほか、SIMフリーモデルとし…

ニッポン金融ウラの裏

NISAに最初の「5年満期」更新しないと非課税消滅

 少額投資非課税制度(NISA)が初めての期間満了を迎える。一定の手続きによって、さらに5年間の非課税期間延長となるが、いま、証券…

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
地下化されたワルシャワ中央駅上の広場。スターリン建築と民主化後のビルが林立する(写真は筆者撮影)

西に移動させられた国ポーランド 首都ワルシャワの今

 ◇ポーランド・ワルシャワ編(1) 36年前、高校の文化祭のディベートで、「史上最大の英雄は誰か」というお題に、「ポーランドで共産…

メディア万華鏡
週刊文春11月1日号

メディア騒がすドタキャン沢田研二の「格好いい老後」

 騒ぎ過ぎじゃないか。取り上げ方の息もなんだか長い。ジュリーこと沢田研二さん(70)が、10月17日にさいたまスーパーアリーナで予…

職場のトラブルどう防ぐ?

「部下の夫から連日クレーム」42歳女性上司の困惑

 A美さん(42)は、夫が院長を務めるクリニックの事務長を務めています。2カ月前から経理担当として働いているB子さん(33)の夫か…