辻野晃一郎の「世界と闘え」

出光・昭和シェル再編騒動が問う「企業のあり方」

辻野晃一郎・アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO
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出光興産のマーク=2016年8月8日、宮川裕章撮影
出光興産のマーク=2016年8月8日、宮川裕章撮影

 4〜9月の日本企業による海外企業のM&A(合併・買収)は約300件で、過去最高を記録したという。前年同期比5%増、金額ベースでも19%増の約5兆4000億円で、2008年以来の高水準だそうだ。円高も追い風となった。10月8日付の日経新聞などが報じている。

 一方、世界的なM&Aの動向は減速している。前記とは別のデータだが、同じく4〜9月の世界の企業買収総額は約1兆7800億ドル(約180兆円)で、前年同期より約25%減った。買い手企業の国別シェアでは、トップが米国の約37%、以下中国が17%、カナダが7%と続き、日本は約5%で5位となり、前年同期比で一つ順位を上げた。

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辻野晃一郎

アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO

1957年福岡県生まれ。84年、慶応義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニー入社。VAIOなどの事業責任者、カンパニープレジデントを歴任。2007年、グーグルに入社し、その後、グーグル日本法人代表取締役社長に就任。10年4月にグーグルを退社し、アレックス株式会社を創業。著書に「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」(新潮社)、「リーダーになる勇気」(日本実業出版社)、「『出る杭』は伸ばせ! なぜ日本からグーグルは生まれないのか?」(文芸春秋)などがある。