サウジアラビアが国外で初の国債発行(首都のリヤド)
サウジアラビアが国外で初の国債発行(首都のリヤド)

グローバル経済プレミア・トピックス

医療教育無料の石油大国サウジが国債大増発した理由

畑中美樹 / 国際開発センター 研究顧問

 石油大国サウジアラビアが10月19日、国外で初の国債を発行し175億ドル(約1兆8000億円)を調達した。低水準の原油価格がもたらす構造的な財政赤字への対応や成長分野への投資資金の確保が主な狙いである。

 石油輸出国機構(OPEC)の盟主であるサウジも原油価格の低下で2014年から財政赤字に転落し、16年までのわずか3年間の累積赤字額が1959億ドル(約20兆1500億円)に達する見込みだ。すでに15年の財政赤字は979億ドル(約10兆700億円)と国内総生産(GDP)の約15%に達し、今年も840億ドル程度(約8兆6400億円)の赤字と予測される。

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畑中美樹

畑中美樹

国際開発センター 研究顧問

1950年生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。富士銀行(現みずほ銀行)入行。中東経済研究所入所、同カイロ事務所長。国際経済研究所主席研究員。国際開発センターエネルギー・環境室長などを経て現職。著書に「中東地政学」「オイルマネー」「中東湾岸ビジネス最新事情」「『イスラムマネー』がわかると経済の動きが読めてくる!」など。