切ない歌を探して

やけっぱちな私に優しかった「タクシードライバー」

森村潘・ジャーナリスト
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 タクシー運転手との出会いは、ほとんどその場限り、一期一会だ。だからなにげない話、どうでもいいような話のほかに、誰にも話したことがない本音を、ふともらしてしまうことがある。

 都会の深夜タクシーならなおさらだ。酒が入っているかもしれないし、遅くまで仕事で疲れ切っているかもしれない。相手が感じのいい運転手なら、問わず語りに、身の上話などをしてしまう。

 いい運転手さんは、余計なことはあまり言わず、せんさくもせず、「そうですねー」と穏やかに相づちを打ってくれる。

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森村潘

ジャーナリスト

大手新聞、雑誌編集などを経てコミュニティー紙の編集などに携わる。ジャンルを超えて音楽を研究、アメリカ文化にも詳しい。