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プレステVRは家庭用ゲーム機復権の象徴になるか

まつもとあつし・ジャーナリスト
プレイステーションVRを体験する女性。左はヘッドセット内で見えている映像を映すモニター=2016年10月13日、丸山博撮影
プレイステーションVRを体験する女性。左はヘッドセット内で見えている映像を映すモニター=2016年10月13日、丸山博撮影

家庭用ゲーム機の潮流(1)

 近年、ソーシャルゲーム隆盛の陰で、従来の家庭用ゲーム機には目立った動きがありませんでした。しかし、ソニーのプレイステーションVR(PSVR)の販売が10月13日に始まり、任天堂の新型機Nintendo Switch(ニンテンドー・スイッチ)の映像が10月20日に発表され、注目を集めています。

 ニンテンドー・スイッチは来年3月の発売予定で、その詳細はまだ明らかになっていません。一方、PSVRは発売開始以降、品薄感が伝えられています。発売前に開催された東京ゲームショウ2016では、ゲームメーカー各社の大型タイトルが多数展示され、初日に開催期間中の体験予約がほぼ埋まるなど活況を呈しました。今回は、この二つのゲーム機から読み取れる、ゲームとエンターテインメント産業の今後の変化を解説します。

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ジャーナリスト

ITベンチャー、出版社、広告代理店、映像会社などを経て、現職。ASCII.jp、ITmedia、ダ・ヴィンチなどに寄稿。著書に「知的生産の技術とセンス」(マイナビ/@mehoriとの共著)、「ソーシャルゲームのすごい仕組み」(アスキー新書)など。取材・執筆と並行して東京大学大学院博士課程でコンテンツやメディアの学際研究を進めている。