映画「横道世之介」の長崎市内のロケ地で、沖田修一監督(中央)、高良健吾さんと話す田上富久・長崎市長(左)
映画「横道世之介」の長崎市内のロケ地で、沖田修一監督(中央)、高良健吾さんと話す田上富久・長崎市長(左)

社会・カルチャー青春小説の系譜

笑いと涙と青春の真実 吉田修一「横道世之介」

鶴谷真 / 毎日新聞学芸部記者

 吉田修一さんの「横道世之介」は、青春小説の新たな金字塔を打ち立てた。長崎から上京して大学生活をスタートさせた横道世之介の18歳から19歳の1年間を描いた。毎日新聞夕刊に2008年4月1日から09年3月31日まで連載されて単行本になり、柴田錬三郎賞に輝いた。

 世之介はごく「フツー」の人物だ。何かを成し遂げようと大志を抱いたり、苦悩と葛藤にうち沈んだりする、いわゆる文学的な「青年」ではない。

 お勉強はテストさえ乗り切ればそれでよし、何となく入ったサンバを踊るサークルは幽霊部員状態(文化祭で…

この記事は有料記事です。

残り1667文字(全文1913文字)

今なら最大2カ月100円! キャンペーン実施中! 詳しくはこちら

鶴谷真

鶴谷真

毎日新聞学芸部記者

1974年、神戸市出身。2002年毎日新聞社に入社し、岡山支局、京都支局を経て08年に大阪本社学芸部。13年秋から東京本社学芸部。文学を担当している。

イチ押しコラム

ニッポン金融ウラの裏
 

地域銀行が「収益力強化」のために今年やるべきこと

 今年の金融分野の課題は何か――。前回は証券市場の問題を考えたが、今回は間接金融、つまり銀行業界に目を向けてみたい。最大級のテーマ…

知ってトクするモバイルライフ
ディスプレーを折りたためる「フレックスパイ」

5Gに向け新作スマホ「二つ折り画面」は普及するか

 米ラスベガスで1月8~11日、世界最大の家電・IT見本市「CES」が開かれた。 パソコン、テレビから人工知能(AI)を採用した白…

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
アフリカの服やクラフトを売る店が150店も並ぶ「ウォーターシェッド」でエスワティニ(旧スワジランド)の手作り品を売っていた黒人と白人のコンビ(写真は筆者撮影)

ケープタウンを探索 カラフルな街並み“意外に安全”

 ◇南アフリカ編(2) シンガポールとヨハネスブルクで乗り換え、羽田から24時間少々かけてたどりついた、南アフリカ共和国のケープタ…

メディア万華鏡
西武・そごうのサイトに公開された広告動画

西武そごう広告とSPA!「残念なメディア」の共通項

 昨年の新語・流行語のトップ10に、性暴力を告発する「#MeToo」が入って喜んでいたら、新年早々、メディアと女性をめぐるがっかり…

職場のトラブルどう防ぐ?
 

遅刻常習バイトを解雇 コンビニ店長が払った“代償”

 A郎さん(36)はコンビニエンスストアの店長です。1カ月前にアルバイトで採用した高校生のB子さん(17)の遅刻や欠勤が多かったり…