街の文化漂う 秘蔵の宿 フォロー

超進化版 浅草に現れた新型ホテルスタイル

稲葉なおと・紀行作家、一級建築士

マイキューブ バイ マイステイズ 浅草蔵前 5600円(税込み)~

 今年6月に開業したばかりの宿泊施設だ。単に新しいだけでなく、新たな宿泊スタイルをつくり出している。

 都営浅草線蔵前駅から徒歩1分。同線浅草駅も徒歩圏内だ。建物の2階がフロント、3から5階が男性専用フロア、6から9階が女性専用のフロア。ベッド数は161。

 ゲストは幅2メートル19センチ×奥行き1メートル14センチのスペースを使えるので、シティーホテル、ビジネスホテル、カプセルホテル、レジャーホテル、リゾートホテル、そしてホステルという従来の分類では、ここはカプセルが進化した宿と言えるだろう。けれども通常イメージされるカプセルホテルや2段式ベッドのホステルとはまったく異なる。

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紀行作家、一級建築士

1959年、東京都生まれ。東京工業大学建築学科卒。400軒以上の名建築の宿を宿泊・取材。旅行記、小説、児童文学、写真集を発表している。現在も長編小説を雑誌「ダンスビュウ」に連載中。第10回JTB紀行文学大賞奨励賞受賞。主な著書に「匠たちの名旅館」など。近著に「モデルルームをじっくり見る人ほど『欠陥マンション』をつかみやすい」(小学館)。公式サイトでお勧めホテル、名建築の写真を多数公開中 http://www.naotoinaba.com (顔写真の撮影は寺崎誠三さん)