多摩川の河原で生き抜き、現在は他界した猫たち=小西修さん撮影
多摩川の河原で生き抜き、現在は他界した猫たち=小西修さん撮影

社会・カルチャー猫ブームの光と陰

多摩川「猫不妊作戦」で野垂れ死にの連鎖は断ち切れたか

駅義則 / 元時事通信記者

 ペットショップの子猫に300万円の値がつく一方、行政の施設では連日多くの子猫が殺処分されていく。こうした猫ブームの光と陰を描いてきたこの連載。まとめの意味を込めて、筆者が最近携わった、多摩川の一角に暮らす猫8匹への不妊手術の状況を紹介する。

 12月7日午前、群れの最後のオス猫の手術を終え、元の場所に放した。最初のメス猫を捕まえた11月8日から、ちょうど1カ月が過ぎていた。捕獲器は協力してくれた動物病院の先生にお借りした。メスの不妊手術は下腹部の毛をそるため、真冬になると体調面でまずいと考えた。メスを優先して一匹ずつ捕獲して病院に持ち込み、不妊手術を経て元の場所に戻すサイクルを、数日おきに繰り返した。

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駅義則

駅義則

元時事通信記者

1965年、山口県生まれ。88年に時事通信社に入社。金融や電機・通信などの業界取材を担当した。2006年、米通信社ブルームバーグ・ニュースに移り、IT関連の記者・エディターなどを務めた。また、飼い主のいない猫の保護や不妊化にも携わっている。