思いを伝える技術

「違うよ」「困るよ」「だからさー」連発で人はイラつく

川井龍介・ジャーナリスト
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 「いや、違う」、「違うよ」……。いきなり、会話の途中で意味もなく、相手がこう言うのを聞いたことはありませんか。自分が話したことに対して、「それは違うよ」という脈絡で言うことはもちろんありますが、そうではなくて、同じようなことを言おうとしているのに、言う前に前置きのように言う「違う」です。

 同様に、いきなり「だから」で始める会話があります。「○○だから」という「○○」の部分がなくて、いきなり「だからさー」とか「だからね」という「だから」です。私も使ったことがあると思いますが、これらはいわば口癖のようなもので、言った本人としては、言葉通りの意味は意図していません。

 しかし、「違う」も「だから」も、何度か言われるといらいらしてくることがあります。また、友人同士の間で使われているならまだしも、仕事のやり取りの中だと、あまりいい印象は与えません。書き言葉であれば、まさかいきなり「違う」とか「だから」で始めることはありませんが、話し言葉ではありがちなので要注意です。

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川井龍介

ジャーナリスト

1980年慶応大学法学部卒。新聞記者などを経てフリーのジャーナリスト、ノンフィクションライター。実用的な文章技術を説いた「伝えるための教科書」(岩波ジュニア新書)をはじめ「大和コロニー~フロリダに『日本』を残した男たち」(旬報社)、「フリーランスで生きるということ」(ちくまプリマ―新書)を2015年に出版。このほか「ノーノー・ボーイ」(ジョン・オカダ著、旬報社)の翻訳をてがける。