街の文化漂う 秘蔵の宿 フォロー

ゲストを癒やすホテルスタッフのちょっとした気配り

稲葉なおと・紀行作家、一級建築士

ホテル選びの新常識(1)

 新たな施設やサービスを売りにする新規開業ホテルを目にする機会が増えた。だが新しい宿の取材を重ねるうちに胸に残ったのは、目新しさよりもむしろ、あるべき本来のサービスや客室デザインがおざなりになっていないかという不安だ。

 そこで今回から、ホテル選びの新たな常識について考えてみようと思う。ゲストに小さなストレスを感じさせないホテルとは、どのようなものか。まずはスタッフの応対について。

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紀行作家、一級建築士

1959年、東京都生まれ。東京工業大学建築学科卒。400軒以上の名建築の宿を宿泊・取材。旅行記、小説、児童文学、写真集を発表している。現在も長編小説を雑誌「ダンスビュウ」に連載中。第10回JTB紀行文学大賞奨励賞受賞。主な著書に「匠たちの名旅館」など。近著に「モデルルームをじっくり見る人ほど『欠陥マンション』をつかみやすい」(小学館)。公式サイトでお勧めホテル、名建築の写真を多数公開中 http://www.naotoinaba.com (顔写真の撮影は寺崎誠三さん)