メディア万華鏡

「女性はお飾り」を毎年強調する東証大発会の昭和感

山田道子・元サンデー毎日編集長
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東京証券取引所の大発会に晴れ着姿で参加した女性と、年初の日経平均株価等の動きを示すボード=2017年1月4日、竹内紀臣撮影
東京証券取引所の大発会に晴れ着姿で参加した女性と、年初の日経平均株価等の動きを示すボード=2017年1月4日、竹内紀臣撮影

 年明け早々、こんな古典的な文句を言うのも気がひけるのだが、4日の夕刊各紙に載った東京証券取引所の大発会の写真。晴れ着姿の若い女性がずらりとならんでほほ笑んでいる。

 日経新聞の夕刊だけは「晴れ着姿の女性や市場関係者らが参加して行われた大発会」との写真説明で、壇上でおじさまたちが拍手する姿を正面にとらえて着物の女性は後ろ姿。気を使っていることはうかがえたが、これはこれで東証のメインプレーヤーは男性、女性はお飾りという関係を表していた。他紙は女性がメイン。株価が表示された電光掲示板はほとんど映っておらず、女性がアップという写真を載せている紙面もあった。

 この女性たち、東証や証券会社の社員の希望者、それに着物会社の顧客の女性だという。だが、いまだにある地方の銀行の女子行員が、上司から「仕事始めに着物を着てこい」と言われたという話を聞いた。髪の毛を結ってもらう美容院代や着物のレンタル代は会社から出るのだろうか--女性たちの持ち出しだったら、昨年末大ヒットしたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で話題となった「搾取」ではないか。

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山田道子

元サンデー毎日編集長

1961年東京都生まれ。85年毎日新聞社入社。社会部、政治部、川崎支局長などを経て、2008年に総合週刊誌では日本で最も歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長、紙面審査委員。19年9月退社。