
土の香りとほのかな甘みがかむほどに複雑さを増し、中心に向かうほど柔らかくきめ細かな食感になる大ぶりのカブは、皮をむかずに食べてほしい。刺激的な辛みと少しの苦み、ゴマのような風味が特徴のルッコラは香り高く、サラダの名脇役として活躍する。久松農園の野菜はどれも滋味深き味わいがある。
野菜の味を決める三つの要素
早朝の気温はマイナス4度。厳しい寒さに耐えるため地をはうように葉を広げるターサイに、霜でより甘みを増す水菜やほうれん草など、畑には旬を迎えた冬野菜がモザイク状に植えられている。
久松農園は茨城県南部の土浦市にあり、年間を通して50品目以上を露地(屋外)栽培する有機農家だ。5ヘクタールの畑を管理し、社員4人とパート3人で切り盛りしている。
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