マンション・住宅最前線

自宅担保「リバースモーゲージ」の意外な利用法

櫻井幸雄・住宅ジャーナリスト
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京都の鴨川
京都の鴨川

 リバースモーゲージは、自宅を担保にして現金を借り、自分の死後に自宅売却代金もしくは預貯金で借入金を一括返済するローン商品。近年、リバースモーゲージが広まってきた背景には、昭和時代より退職金が少なくなったことがある、と私は考えている。

定年後のローン返済不安に応えた金融商品

 昭和時代に住宅ローンを組んだ人の多くは、65歳から70歳で完済時期を迎える(当時は満70歳までの完済を定めたものが一般的だった)。その場合、55歳とか60歳で定年を迎えると、返済途中で収入が大幅に減り、返済に窮する可能性がある。そこで、昭和時代は退職金の一部を使って住宅ローンを一括返済し、ローン返済なしの“安心老後”を迎える人が多かった。

 ところが、長いデフレ経済で、給料が上がらず退職金も減った。すると、「退職金の一部でローン完済」の道…

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櫻井幸雄

住宅ジャーナリスト

1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。