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新駐日大使は「内向きトランプ」の防波堤になれるか

会川 晴之・毎日新聞北米総局特派員
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 トランプ米大統領は、キャロライン・ケネディ駐日大使の後任に、政権移行チームで中核メンバーを務めたウィリアム・ハガティ氏を起用する。

 ハガティ氏は、日産自動車やブリヂストンなど日本企業が数多く進出する南部テネシー州を本拠に活動してきた実業家。米有名コンサルティング会社のボストン・コンサルティング・グループ時代には、1989年から3年間、日本で勤務した経験がある。日米経済協議会の一員として毎年のように訪日。昨年は、テネシー州知事などとともに2度来日し「片言だが日本語が話せる」強みを生かして、日本の経済界と交流を深める親日家として知られる。

 共和党主流派で、ブッシュ父政権時代にホワイトハウスに勤務した経験があるほか、2008年の大統領選ではジョン・マケイン上院議員、12年にはミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事と、いずれも共和党候補の陣営に入り、政治任用を担当した。

 米国では、政権交代を機に、ホワイトハウスから各省庁に至るまで約4000人に達する幹部が交代する。ハガティ氏は、両陣営でその人選を任された。米国内の人材を知り尽くしていなければこなせない。

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会川 晴之

毎日新聞北米総局特派員

1959年東京都生まれ、北海道大学法学部卒、87年毎日新聞入社。東京本社経済部、政治部、ウィーン支局、欧州総局長(ロンドン)、北米総局長(ワシントン)などを経て、2018年12月から現職。日米政府が進めたモンゴルへの核廃棄計画の特報で、11年度のボーン・上田記念国際記者賞を受賞。日本発の核拡散を描いた毎日新聞連載の「核回廊を歩く 日本編」で、16年の科学ジャーナリスト賞を受賞。著書に「核に魅入られた国家 知られざる拡散の実態」(毎日新聞出版)。