米西海岸リポート

7カ国入国禁止が狙い撃ちした米国の「移民優遇都市」

土方細秩子・フリーライター
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反トランプ大統領のデモ(サンフランシスコ)
反トランプ大統領のデモ(サンフランシスコ)

 トランプ米大統領が1月27日、イスラム過激派の入国防止を目的に入国審査を厳しくする大統領令に署名したことを受け、米国は国を二分する混乱に陥っている。

 大統領令の内容は、今後90日間、イスラム教が主流である7カ国からの入国を禁止するというもの。7カ国とはイラン、イラク、シリア、イエメン、リビア、ソマリア、スーダンを指す。これらの国民はたとえ合法的な滞在許可を所持していても、いったん国外に出ると再入国もできなくなる。

 大統領令を発したのが金曜日だったため、週末には全米の空港で大混乱が起きた。ニューヨーク、ロサンゼルスなど国外からの渡航者が多い大空港では大統領令に反対する大規模なデモが起きた。

 米国の西の玄関口、ロサンゼルス国際空港では、数千人が集結して国際ターミナルを占拠したため、クルーや乗客が時間通りにゲートに到着できず、フライトの遅延や欠航が相次いだほか、日曜の夜には空港周辺の道路が大混雑する騒ぎとなった。ロサンゼルス空港にはボランティアの移民弁護士も詰めかけ、「不当に入国を拒否された人々を救済する」と入国管理局に強行突入する場面も見られた。

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土方細秩子

フリーライター

京都市出身、同志社大学英文科卒。ロータリー財団奨学生としてボストン大学大学院コミュニケーション学科修了。パリに3年住んだ後、ロサンゼルスに1993年より在住。TV番組制作に10年ほど関わった後、フリーランスライターとして主に海外記事を執筆している。