経済を読む

確定申告や相続手続きを専門家に頼むメリットは?

塚崎公義・久留米大学商学部教授
  • 文字
  • 印刷

 日本人は、情報は無料だと思っている人が多いです。インターネットに無料の情報があふれていますから、そうした考えは一層広まっているでしょう。しかし、専門家に対価を払ってアドバイスを求めることで大きなメリットが得られる場合も少なくありません。今回は、専門家に相談することのメリットと注意点を考えてみましょう。

 筆者の父が他界した時、相続関係の手続きを信託銀行に依頼しました。相続手続きは面倒ですし、何よりも「どんな書類をそろえる必要があるのか」を調べるのが大変です。そこで信託銀行に依頼しました。その際に担当者に言われたことが忘れられません。

 「お客様には一生に1度か2度の手続きでしょうから、イチから調べる必要があるでしょうが、私は毎日やっていますから、調べることはありません。ですから、私の人件費に多少の利益を含めて請求しても、お客様が手続きされるよりはるかにお得です」というのです。確かにそうだなと思いました。自分で、手続きの方法を調べるだけで大変ですが、遺産分割協議書を作成しなければならないのです。

この記事は有料記事です。

残り1368文字(全文1820文字)

塚崎公義

久留米大学商学部教授

1981年、東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関係の仕事に従事した後、2005年に銀行を退職して久留米大学へ。「退職金貧乏 定年後の『お金』の話」「老後破産しないためのお金の教科書」「増補改訂 よくわかる日本経済入門」「世界でいちばんやさしくて役立つ経済の教科書」「なんだ、そうなのか! 経済入門」など著書多数。