
5940円(税込み)~
宿泊棟の奥に見える別棟の屋根を見て、思わず小さく「ああ」と声に出していた。カマボコ形大屋根の屋内スポーツ施設は、建築界では広く知られた建物だったからだ。
元は「東京都立夢の島総合体育館」として1976年に完工。坂倉準三建築研究所の阪田誠造が手がけ、日本建築学会賞をはじめ数々の受賞歴を誇る名建築だ。そこに2004年、宿泊施設をともなう大規模な増築工事が施された。
現在も東京都が所有。複数の民間会社が共同で運営し、施設名の通りスポーツと文化、両方が楽しめるユニークな宿泊施設だ。
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紀行作家、一級建築士
1959年、東京都生まれ。東京工業大学建築学科卒。400軒以上の名建築の宿を宿泊・取材。旅行記、小説、児童文学、写真集を発表している。現在も長編小説を雑誌「ダンスビュウ」に連載中。第10回JTB紀行文学大賞奨励賞受賞。主な著書に「匠たちの名旅館」など。近著に「モデルルームをじっくり見る人ほど『欠陥マンション』をつかみやすい」(小学館)。公式サイトでお勧めホテル、名建築の写真を多数公開中 http://www.naotoinaba.com (顔写真の撮影は寺崎誠三さん)
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