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トランプ氏“指先介入”に対抗する企業SNS共感の輪

まつもとあつし・ジャーナリスト

 米トランプ政権は、「オルタナファクト(代替事実・もう一つの事実)」を主張し、それを信じる国民の支持を背景に外交交渉や企業への介入を狙っています。今後、同様の手法を用いる人物が政権を取る国が増えることも予想されます。

 トランプ大統領による一時入国禁止措置では、多くのIT企業が影響を懸念して反対意見を表明しましたが、企業はどのような対策を取れるのでしょうか。

 トヨタ自動車は1月、米デトロイトで開催されたモーターショーで、「メード・イン・アメリカ」を強調した新型カムリを展示しました。そして、豊田章男社長が「米国で今後5年間、100億ドルの投資を行う」と発表しています。事実誤認があったとはいえ、トランプ米大統領が「メキシコに工場を建設するなら高い関税をかけるぞ」とツイッターに投稿したことへの対応でしょう。

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ジャーナリスト

ITベンチャー、出版社、広告代理店、映像会社などを経て、現職。ASCII.jp、ITmedia、ダ・ヴィンチなどに寄稿。著書に「知的生産の技術とセンス」(マイナビ/@mehoriとの共著)、「ソーシャルゲームのすごい仕組み」(アスキー新書)など。取材・執筆と並行して東京大学大学院博士課程でコンテンツやメディアの学際研究を進めている。