切ない歌を探して

青春の迷いと焦燥を歌う「サウンド・オブ・サイレンス」

森村潘・ジャーナリスト
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サイモン&ガーファンクルの来日初公演=東京・後楽園球場で1982年5月、平嶋彰彦撮影
サイモン&ガーファンクルの来日初公演=東京・後楽園球場で1982年5月、平嶋彰彦撮影

 町の図書館に行ったら、季節柄か、特設コーナーに「卒業」をテーマにしたさまざまな本が並べられていた。そのなかに「『卒業』Part2」という本があった。表紙は、有名なアメリカの青春映画「卒業」のラストシーンで、本はこの映画の原作の続編だった。

 1967年に公開された映画「卒業」は、目標がいまひとつ定まらず、大人の世界に入ろうとする青年の過ちと、そこからの脱出を描いている。ラストシーンでは、彼女のことをあきらめきれない青年が、他の男とのウエディングのまさに真っ最中に、彼女を略奪しようとし、彼女もこれを受け入れ、式場から2人して手を取り合い逃げ出してしまう。

 主人公をダスティン・ホフマンが、彼女をキャサリン・ロスが演じた。このラストシーンともうひとつ印象に残るのが、映画を通して流れるサイモン&ガーファンクルの音楽だ。

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森村潘

ジャーナリスト

大手新聞、雑誌編集などを経てコミュニティー紙の編集などに携わる。ジャンルを超えて音楽を研究、アメリカ文化にも詳しい。