東芝問題リポート

「WH破産も選択肢」東芝は米原発リスクを断ち切れるか

編集部
  • 文字
  • 印刷
ウェスチングハウスが建設を進めるボーグル原発=2016年5月、清水憲司撮影
ウェスチングハウスが建設を進めるボーグル原発=2016年5月、清水憲司撮影

 東芝が子会社である米原子力大手ウェスチングハウス(WH)について、「破産法検討」「破産法選択肢」といった報道が大手紙などで相次いだ。原子力事業で2年間に1兆円近い損失を出したことを考えれば、ウェスチングハウスの破産申請が検討されても驚きはない。もしそうなったらどんな影響があるのか。

 報道内容を確認してみよう。毎日新聞2月24日夕刊は、「東芝がウェスチングハウスについて、米連邦破産法11条の適用申請を選択肢として検討していることがわかった。巨額損失の原因となった米原発事業を改革するため、さまざまな案を検討して再生を目指す。ただ申請には日米両政府との調整も必要と見られ、ハードルは高そうだ」と報じている。申請は決まってはおらず、ハードルもあるとのことだ。他の大手紙の記事もほぼ同様の内容だった。

 適用が検討されている法律は「チャプターイレブン」と呼ばれる。「米連邦破産法11条」と訳されるが、その中に条文が多数あるため、「11章」とも呼ばれ、このほうが実態に近い。経営難に陥った企業を清算するのではなく、再生させるための法律だ。裁判所に適用を申請すると、救済命令が出され、債権者の権利は停止・凍結される。債権者とはこの場合、銀行や取引先だ。融資をしていても「借金を返せ」と言えなくなる。そして、…

この記事は有料記事です。

残り1795文字(全文2344文字)

編集部

長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
twitter 毎日新聞経済プレミア編集部@mainichibiz
facebook 毎日新聞経済プレミア編集部https://www.facebook.com/mainichibiz