高齢化時代の相続税対策

実家の相続を放棄する子供と空き家問題の深刻度

広田龍介・税理士
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 東北地方出身のAさん(67)は、男2人女3人の5人きょうだいの2番目で次男。若いころ実家を離れて東京で働き始め、今も都内に住んでいる。

 妹たちも高校を卒業すると実家を離れた。にぎやかな都市部で仕事を見つけ、そして結婚した。今は3人とも家族とともに落ち着いた暮らしを送っている。

 実家は小さな農家だった。東北の静かな町のはずれにあり、周りを山で囲まれた盆地には田畑が点在している。昔ながらの田舎の風景が美しい。

 兄(長男)が実家を継ぎ、両親と暮らしていたが、両親は数年前に亡くなった。両親の相続を巡って言い争いになり、兄とはそれ以来連絡を取り合っていなかった。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。