ニッポン金融ウラの裏

9信組が設立した3億円ファンドの「農業支援ビジョン」

浪川攻・金融ジャーナリスト
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 全国の9信用組合のトップが3月8日、東京都内に集まり、合同で記者発表を行った。地域の農業法人を支援するファンドを共同で設立するというものだ。金融機関による農業法人支援ファンドは、これまで地方銀行にごくわずか前例があるだけだ。信用組合では今回が初の試みであり、しかも九つの信用組合が参加する異例の取り組みだ。

 ファンドに参加するのは、北海道の北央信用組合、秋田県信用組合、福島県のいわき信用組合、群馬県のあかぎ信用組合、千葉県の君津信用組合、新潟県の糸魚川信用組合、山梨県の都留信用組合、岡山県の笠岡信用組合、そして、東京の第一勧業信用組合だ。各信用組合が2000万円ずつ出資する。それに日本政策金融公庫が1億7600万円、他の株式会社2社が計400万円出資し、全体で3億6000万円のファンドでスタートする…

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。