とれたての「津田宇かき」=小高朋子撮影
とれたての「津田宇かき」=小高朋子撮影

社会・カルチャー「この人、この土地」だから生み出せる一品

遠浅の播磨灘が育む甘みたっぷり大粒の「津田宇かき」

小高朋子 / 旅食ライター・カメラマン

 ぷっくりとした身に、歯ごたえのある貝柱。甘みが強いが、後味は意外なほどすっきりしている。瀬戸内海に面する兵庫県たつの市の津田宇(つだう)水産が養殖し、ブランド展開する「津田宇かき」は丸々と大きく、春先の今が旬だ。エグミが少なくスッキリしているのが特徴。磯の香りが苦手な人でも一度は試してもらいたい。

栄養豊富な海で育つ1年もののカキ

 海岸線近くまで豊かな山々が迫る播磨灘の室津港では、ミネラルたっぷりの水が長い年月をかけて地下を通り、海に流れ込む。通常カキの成長は2~3年かかるが、豊富な栄養素のおかげで室津産のカキは1年ほどで育つ。

 そのため、カキに磯の臭さが残らない。ぷっくりとした大粒で引き締まった身は加熱しても縮みにくい。カキ…

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小高朋子

小高朋子

旅食ライター・カメラマン

1982年、神奈川県生まれ。アパレル業界、映像製作会社を経て、フリーランスに。持続可能なモノづくりの可能性を求めて各地を巡り、地域の食文化、工芸品、産業などを取材し、写真、映像も用いてその魅力を紹介している。現在、農業者向けのビジネススクール(オンラインアグリビジネススクール)にかかわり、各地の農業現場の取材を担当。旅と、おいしい食べものと日本酒が何よりも好き。