東芝問題リポート

「会見も謝罪もなし」東芝原発責任者への社員の怒り

編集部
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東芝の原子力事業の責任者だった志賀重範前会長=2016年5月6日、今沢真撮影
東芝の原子力事業の責任者だった志賀重範前会長=2016年5月6日、今沢真撮影

 東芝で米原発事業の損失が発覚してからまもなく3カ月になる。グループ従業員18万人は、思ってもいなかった出来事に驚き、将来への不安や、経営への怒りを膨らませている。怒りの矛先は、姿を見せないまま辞任、解職された原発事業の責任者2人に向いている。東芝社内で社員がこの3カ月間、どのような状況に置かれたか、一方で、原発事業の責任者は何をしているのかに焦点を当てる。

 昨年12月27日夕刻、東芝の社内イントラネットに、「WEC損失計上について」と表題のついた綱川智社長のメッセージが掲載された。WECとは、子会社ウェスチングハウスのことだ。この日午後4時、東芝は「数千億円の損失が発生する可能性がある」とのリリースを公表した。午後6時には綱川社長らが記者会見を予定していた。こうしたタイミングで掲載された社長メッセージは「東芝グループ社員の皆さんへ」で始まっていた。

 「皆さんの頑張りをはじめとする成果によって、2016年度の業績は大幅に改善される見通しとなっていました」。メッセージは感謝の言葉で始まる。そして、「しかしながら、今回のWEC関連の損失は数千億円の規模となる可能性が出てきました」と続く。

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長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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