東芝問題リポート フォロー

「WH破産で債務超過6200億円」東芝は再生できるか

編集部
米ウェスチングハウスの米連邦破産法11条の適用申請について記者会見した後、退室する綱川智・東芝社長=2017年3月29日、根岸基弘撮影
米ウェスチングハウスの米連邦破産法11条の適用申請について記者会見した後、退室する綱川智・東芝社長=2017年3月29日、根岸基弘撮影

ウェスチングハウス破産(1)

 3月の最終週は、東芝140年を超える歴史のなかでも最も慌ただしい1週間になった。29日、子会社の米ウェスチングハウスが米連邦破産法11条(チャプター11)の適用をニューヨーク州連邦破産裁判所に申請した。東芝が2006年に買収して10年5カ月。原発建設のリスクを見誤り、多額の損失が生じた結果の選択だ。

 そして、同じ29日、東芝の半導体メモリー事業を分社化して発足する新会社の株式売却の入札が締め切られた。ウェスチングハウスの事業で見込まれる約1兆円の損失の穴埋めのため、本業であり、稼ぎ頭である事業の売却を余儀なくされた。

この記事は有料記事です。

残り1302文字(全文1578文字)

長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
twitter 毎日新聞経済プレミア編集部@mainichibiz
facebook 毎日新聞経済プレミア編集部https://www.facebook.com/mainichibiz