インタビューに答える忌野清志郎さん=大阪市で2006年2月9日
インタビューに答える忌野清志郎さん=大阪市で2006年2月9日

社会・カルチャー切ない歌を探して

歌い継がれる「スローバラード」と忌野清志郎の夢

森村潘 / ジャーナリスト

 イントロを聴いた瞬間に、ぞくっとくる。忌野清志郎(RCサクセション)の「スローバラード」は、まぎれもなくそういう名曲だ。一音一音鳴るギターに重なり、キーボードが胸の高鳴りのように強く、美しい旋律を奏でる。

 そして、のどから絞り出すように、泣き声交じりのような歌い方で小さな物語がはじまる。

 清志郎の歌をそれほど知らなくても、RCサクセションがどんなバンドかわからなくても、この「スローバラード」だけは聴いたことがあるという人、なんだかジーンとくる歌だな、と思った人は、決して少なくないはずだ。

 ♪ 昨日は 車の中で寝た あの娘と 手をつないで

この記事は有料記事です。

残り1786文字(全文2058文字)

森村潘

森村潘

ジャーナリスト

大手新聞、雑誌編集などを経てコミュニティー紙の編集などに携わる。ジャンルを超えて音楽を研究、アメリカ文化にも詳しい。