
売りたくても売れない土地はいまや珍しくない。しかし、そんな土地にも固定資産税がかかる。固定資産税の評価は本当に正しいのか。週刊エコノミスト4月11日号の特集「固定資産税の大問題」からダイジェストで報告する。
売れない土地でも毎年4万円
リアス式の地形が広がる長崎県佐世保市。造船中堅の佐世保重工業の工場に程近い住宅地の一角に、東京都の40代女性が相続した土地がある。広さは約350平方メートルの更地。幹線道路からは一段低い場所にあり、車は入れず階段でしか下りられない。
女性は地元の不動産業者に仲介を依頼したが、色よい返事はもらえない。数年前から「タダでもいいから譲りたい」と地元のコミュニティーサイトで呼びかけてもみたが、引き取り手は現れないまま。女性は今、譲渡をあきらめている。
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