社会・カルチャー戦国武将の危機管理

迫り来る危機から嗣子・秀忠を守り抜いた徳川家康

小和田哲男 / 静岡大学名誉教授

 徳川家康には11人の男子がいたが、長男信康は天正7(1579)年に自害させられ、次男秀康も豊臣秀吉に人質のような形で養子に出されていたので、手もとで育てたのは三男秀忠だった。いつの時点かはっきりしないものの、秀忠に家督を譲るつもりでいた。

 そして、その思惑通り、慶長10(1605)年、家康は秀忠を二代将軍の座につけているのである。こうした事実から、家督継承がスムーズに行われ、何事もなかったかのような印象を受ける。しかし、実はそれは平たんな道のりではなかった。後継候補秀忠に危機が迫っていたのである。

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小和田哲男

小和田哲男

静岡大学名誉教授

戦国大名・今川氏のお膝元で、徳川家康の隠居先でもあった静岡市で1944年に生まれる。72年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は日本中世史。戦国時代史研究の第一人者として知られ、歴史番組でおなじみの顔。趣味は「城めぐり」で、公益財団法人「日本城郭協会」の理事長も務める。主な著書に「戦国の群像」(2009年、学研新書)、「黒田官兵衛 智謀の戦国軍師」(13年、平凡社新書)。公式サイト https://office-owada.com

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