ニッポン金融ウラの裏

森金融庁長官が激しく批判した「金融系列」の問題点

浪川攻・金融ジャーナリスト
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 証券商品の販売のあり方が問われ続けている。金融庁は「フィデューシャリーデューティー」という言葉を使って顧客本位の業務運営の徹底を証券会社や銀行に強く求めている。だが、現実は理想とは遠いと言わざるを得ない。その背景の一つはやはり、販売会社と運用会社の系列関係だ。

 4月7日、日本証券アナリスト協会主催のセミナーが東京都内で開催され、森信親・金融庁長官が基調講演を行った。森長官は激しい口調でこう論じた。

 「運用会社の社長が運用知識・経験に関係なく親会社の販売会社から歴代送り込まれたり、ポートフォリオ・マネジャー(運用責任者)が運用者である前に○○金融グループの社員であるという意識が強く、運用成績を上げるよりも定年までいかに間違いをせずに無事に勤め上げるかが優先されたりしていないか」

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。