くらし下流化ニッポンの処方箋

弱者への攻撃は自己責任論ではなく「全体主義」だ

藤田孝典 / NPO法人ほっとプラス代表理事

 格差が広がり、貧困家庭が増えても、自分が当事者にならない限りその存在が見えにくい社会。生活の質を底上げし、分断を埋める方法は見つかるのか。「貧困クライシス」(毎日新聞出版、972円)の著者・藤田孝典さんと、芥川賞作家の平野啓一郎さんが、閉塞(へいそく)感あふれるニッポンの今と未来への希望を熱く語り合いました。【構成/経済プレミア編集部・戸嶋誠司、撮影/高橋勝視】

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藤田孝典

藤田孝典

NPO法人ほっとプラス代表理事

1982年生まれ。NPO法人ほっとプラス代表理事、聖学院大学人間福祉学部客員准教授、反貧困ネットワーク埼玉代表。厚生労働省社会保障審議会特別部会委員。ソーシャルワーカーとして現場で生活困窮者支援をしながら、生活保護や貧困問題への対策を積極的に提言している。著書に「貧困クライシス 国民総『最底辺』社会」(毎日新聞出版)「下流老人 一億総老後崩壊の衝撃」「ひとりも殺させない」「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」など。

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