職場のトラブルどう防ぐ?

上司が指示した「終業後の自己研さん」は労働時間か

井寄奈美・特定社会保険労務士
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 A男さんは、従業員数約50人の事務機器卸会社の営業課に配属された20代前半の新入社員です。直属の上司で40代後半のB課長の指導方法に困り、労働時間の取り扱いに疑問を感じていました。どういうことでしょうか。

 B課長の指導方針は「先輩の背中を見て覚えろ」「理屈を言うな。行動して体で覚えろ」でした。入社初日に、A男さんの自己紹介が終わると、自社の製品カタログと名刺を渡し、午後には一人で飛び込み営業に出すような指導スタイルです。

 2日目からは先輩の営業に同行するようになりました。先輩たちがローテーションを組んで、日々違う先輩に…

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井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/