高齢化時代の相続税対策

「会社分割」で兄弟の遺産争いを封じた父の愛

広田龍介・税理士
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 東京都内でアパレル会社を経営するKさん(76)。奥さまは数年前に亡くなり、1人住まいを心配した長男家族が実家で一緒に暮らしてくれている。

 長男と次男の子供2人のうち、長男とその妻が会社を手伝ってくれている。後継者難といわれる時代に、学生時代からアルバイトで手伝ってくれて、そのまま家業を継いでくれたので、周りの友人、知人からうらやましがられている。「自分はなんて幸せ者なんだろう」と思う。

 しかし、このまま長男が自宅と会社を継ぐのは自然なこととして、Kさんは「次男に何を残してやれるだろうか」と悩んでいた。自分の相続があった時のために、兄弟のバランスを整えておく必要がある。自分の相続で子供たち争うことだけはなんとしても避けたい。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。