切ない歌を探して

不条理への怒りと楽観「ノー・ウーマン、ノー・クライ」

森村潘・ジャーナリスト
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レゲエの神様ボブ・マーリー
レゲエの神様ボブ・マーリー

 カリブ海に浮かぶ、秋田県ほどの小さな島国ジャマイカが生んだスーパースター、ボブ・マーリー(Bob Marley)は、36年前に36歳の若さで亡くなった。ギタリスト、シンガー・ソングライターであり、レゲエバンド「ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ」の活動を通してレゲエを世界に広めた彼の音楽は、今も唯一無二のものとして生き続けている。

 うねるようなグルーヴ感、絞り出すようなかすれたボーカル。シャウトする歌でもどこか哀愁を帯びるメロディー。ボブ・マーリーが歌ったなかでもっともかなしげに、そして美しく響くのは、「ノー・ウーマン、ノー・クライ(No Woman, No Cry)」だ。

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森村潘

ジャーナリスト

大手新聞、雑誌編集などを経てコミュニティー紙の編集などに携わる。ジャンルを超えて音楽を研究、アメリカ文化にも詳しい。