東芝問題リポート

無言で東芝を去る“原発責任者”志賀氏に株主の厳しい目

編集部
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株主総会の会場に向かう東芝の株主ら=千葉市美浜区の幕張メッセで2017年6月28日、佐々木順一撮影
株主総会の会場に向かう東芝の株主ら=千葉市美浜区の幕張メッセで2017年6月28日、佐々木順一撮影

 経営危機に直面する東芝は6月28日、千葉市美浜区の幕張メッセで定時株主総会を開いた。この株主総会で、壇上の役員席に、原発事業の最終責任者だった志賀重範・前会長が執行役として姿を見せた。志賀氏が公式の場に登場するのは、米原発建設で巨額の損失が発覚した昨年12月以来、初めてだ。

 東芝は損失発覚後、8回にわたって記者会見を開いた。すべて綱川智社長が説明にあたり、志賀氏は一度も会見の場に出なかった。2月には、損失の責任を取って会長を辞任し、6月の株主総会までの期限付きで執行役に降格された。3月末に開かれた臨時株主総会は「健康上の理由」として欠席し、株主から「診断書を見せてもらいたい」と言われていた。

 この日の株主総会は午前10時から始まった。株主には開会前に役員配席表が渡され、綱川社長ら取締役9人と、執行役30人の計39人の座席が示されていた。その左奥に志賀氏の名前があった。志賀氏以外の執行役には、常務、上席常務、専務、副社長といった肩書がある。単なる「執行役」は志賀氏一人だった。

 開会の数分前に綱川社長を先頭に39人が次々姿を見せた。志賀氏は、その最後に登場し、会場に一礼して着席した。

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編集部

長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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