育児サバイバル フォロー

女性の両立を邪魔するオジサン社会とワンオペ育児

藤田結子・明治大商学部教授

「ワンオペ育児」著者・藤田結子さんインタビュー(1)

 連載「育児サバイバル」を加筆・修正した単行本「ワンオペ育児~わかってほしい休めない日常」(毎日新聞出版、1404円)が発売されました。著者で明治大商学部教授の藤田結子さんに、仕事と家事・育児に追われる女性の奮闘と、なぜワンオペ育児が発生するのか、その根深い構造について聞きました。藤田さん自身も、4歳児の母としてハードなワンオペ育児を経験しています。【経済プレミア編集部・戸嶋誠司】

 --子育てのワン・オペレーションを指す「ワンオペ育児」が、すっかり時代の言葉になりました。それにつけても、仕事と育児に奮闘する母親の背後に、変わらない働き方と頑迷な性別役割分業意識が横たわっていることに改めて驚かされました。

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明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。