高齢化時代の相続税対策

不動産の「共有」解消は子供たちへの親の責任だ

広田龍介・税理士
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 東京都内のA子さん(70)は3人姉妹の長女。15年前にお父さん、10年前にお母さんを亡くしている。

 妹のB子さん(67)、C恵さん(64歳)とはとても仲が良く、両親の命日や正月には家族同士で集まり、食事をしている。

 最近、父母の相続で取得した不動産が3人の共有持ち分になっていることが話題になり、共有状態を整理しようという話が浮上した。

 不動産は都内に2カ所ある。そのうちの一つ、(甲)不動産は敷地面積400平方メートルで、長女であるA子さんが両親と住んでいた自宅と木造アパートが建っている。自宅部分はA子さんの所有、土地とアパートは、姉妹3人が持ち分3分の1ずつを共有している。

 もう一つの(乙)不動産は、敷地面積200平方メートルの土地で、木造アパートが建っている。土地と建物の持ち分はそれぞれ3分の1ずつ。(甲)と(乙)の不動産に建つアパート2棟の家賃は、3人の大事な収入だった。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。