くらし下流化ニッポンの処方箋

「非正規率47%」どうする母子123万世帯の未来

藤田孝典 / NPO法人ほっとプラス代表理事

再び、女性の貧困(3)

 日本でシングルマザーの貧困率が高い背景には、育児の制約から長時間労働を伴う正社員の仕事に就きにくく、賃金水準が低いパート・アルバイトなどの非正規雇用への就業が多いこと▽出産に伴って退職した後の職歴空白が、離婚・死別後の再就職を難しくしていること--などの理由があります。

子供がいて就労収入は1カ月約15万円

 厚生労働省が5年に1度実施している「全国ひとり親世帯等調査」(旧名は全国母子世帯等調査)の最新2011年版によると、全国の母子世帯数は推計で123万8000世帯。このうち仕事に就いている母親は80.6%で、就業形態は正社員39.4%▽パート・アルバイト47.4%▽派遣社員4.7%--でした。

 前回調査時(06年)と比べて正社員は3.1ポイント減り、パート・アルバイトは3.8ポイント増えてい…

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藤田孝典

藤田孝典

NPO法人ほっとプラス代表理事

1982年生まれ。NPO法人ほっとプラス代表理事、聖学院大学人間福祉学部客員准教授、反貧困ネットワーク埼玉代表。厚生労働省社会保障審議会特別部会委員。ソーシャルワーカーとして現場で生活困窮者支援をしながら、生活保護や貧困問題への対策を積極的に提言している。著書に「貧困クライシス 国民総『最底辺』社会」(毎日新聞出版)「下流老人 一億総老後崩壊の衝撃」「ひとりも殺させない」「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」など。