切ない歌を探して

肌に突き刺さるジャニス真夏の官能「サマータイム」

森村潘・ジャーナリスト
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農場の彼方に沈む夕日=サウスカロライナ州
農場の彼方に沈む夕日=サウスカロライナ州

 「夏にちなんだ名曲」が、ラジオなどでよく特集されている。人によって時代によって選曲はさまざまだが、そのテーマはいくつかの種類に分けられるようだ。

 ひとつは、「夏が来れば思い出す はるかな尾瀬……」と歌われる唱歌「夏の思い出」のように、夏の日へのノスタルジックな感傷を歌うもの。フォークなら吉田拓郎の「夏休み」がそうだろう。ゆずの2人がさわやかに歌う「夏色」も、ほのぼのとした夏の時を歌っている。「子供のころと同じように」の言葉が出てくるようように、郷愁がある。

 TUBEのように、暑さと好きな人への情熱を交錯させ、エネルギーを発散させるのも、夏ならではの歌だ。そして、夏と言えば、日常から離れて旅先や合宿先などで誰かと出会い、そして別れる“つかの間の恋”や追憶もまたテーマになる。切ない夏の思い出といってもいい。

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森村潘

ジャーナリスト

大手新聞、雑誌編集などを経てコミュニティー紙の編集などに携わる。ジャンルを超えて音楽を研究、アメリカ文化にも詳しい。