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杜氏なしで社員が造る純米大吟醸「獺祭」の伝統と革新

編集部川村彰・経済プレミア編集部
旭酒造の桜井博志会長=東京・銀座で2017年7月18日、川村彰撮影
旭酒造の桜井博志会長=東京・銀座で2017年7月18日、川村彰撮影

「獺祭」生みの親・旭酒造会長に聞く

 「獺祭(だっさい)」という日本酒をご存じだろうか。山口県岩国市の小さな酒蔵「旭酒造」で生まれたこの酒は、大々的なテレビCMを打っているわけではないし、コンビニで見かけることもない。だが1990年代から徐々に日本酒好きの間に浸透し、その名を知られるようになった。国内の日本酒市場が縮小する中、躍進した秘密は何か。生みの親である桜井博志・旭酒造会長(66)に話を聞いた。【聞き手は経済プレミア編集部・川村彰】

 ──獺祭は、伝統的に醸造工程を担ってきた職人集団の長「杜氏(とうじ)」を置かずに造られていると聞きました。

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長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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経済プレミア編集部

1974年静岡県生まれ。広告記事等のフリーライターを経て、2015年4月、毎日新聞デジタルメディア局に配属。